こんにちは!
カナダ東部の田舎町に住むMACOです。
いろいろな果物が収穫ラッシュを迎えるカナダの夏。今年はいちごやラズベリー、桃などを使っていろんなジャムを作ってみました。
でもジャムを手作りする時に気になるのが砂糖の量。
フルーツの量の約半分という割合が一般的ですが、『えっこんなに砂糖を入れるの?』と少し怖くなってしまうほどの量の多さです。
今回、砂糖なし、もしくは、甘さ控えめなジャムを作ってみましたので、そのレシピをご紹介します。
手作りジャムの一般的な砂糖の割合やペクチンについて
基本のジャムの砂糖の割合って?
日本で販売されているジャムは、大きく3種類に分けられます。
定義や果実の割合が決まっているので、詳しく見てみましょう^^
定義 | 果実等含有率 | |
ジャム | マーマレードとゼリー以外 | 33%以上 |
マーマレード | 柑橘類の果実が原料で果皮が入っているもの | 20%以上 |
ゼリー | 果実等の搾汁を原料としたもの | ー |
参考:農林水産省
ジャムの糖度についても基準があり、日本と海外で少し異なります。
- 日本:糖度40%以上
- ヨーロッパ:糖度60%以上
- アメリカ:糖度65%以上
欧米諸国のジャムの糖度の基準は、日本よりもかなり高めなことが分かりますね。
アメリカの糖度の高さについては、個人的に『さすがお砂糖大国アメリカだなー』と思わずにはいられません(笑)。
今回ご紹介するジャムは、砂糖なし(もしくは砂糖控えめ)のレシピで、厳密にはジャムとは呼べないかもしれませんが…。
健康的に『ジャムっぽい』ものを楽しみたいという気持ちから作ってみたものばかりですので、ご理解いただければ幸いです。
ペクチンとは?
ジャム作りによく登場する『ペクチン』。
ペクチンとは、フルーツの果皮に含まれる天然の食物繊維の一種で、ジャムにとろみをつけるために使われます。天然の食品添加物と呼ばれることも。
ペクチンは砂糖や酸と一緒に加熱するとゼリー状になる性質があることから、ペクチンが多いフルーツはジャムにするのに適しています。
ペクチンが多いフルーツ、少ないフルーツはこちら。
ペクチンが多い果物 | りんご、桃、ラズベリー、柑橘類(レモン、オレンジ)、イチジク |
ペクチンが少ない果物 | いちご、キウイ、メロン、あんず |
いちご等のペクチンが少ないフルーツでジャムを作る場合は、市販のペクチンを足してとろみを補うことができますよ^^
また手作りのジャムは、砂糖をたくさん使うことでとろみを出します。とろみ出しに市販のペクチンを使うことによって、砂糖の量を減らせるのもメリットです。
いちごジャムの簡単な作り方2つ【砂糖なしレシピ】
砂糖を使わないジャムの作り方を2つご紹介します。
こちら。
- はちみつを使ったジャム
- チアシードを使ったジャム
詳しい作り方をご紹介していきます。
①はちみつを使ったジャム
砂糖の代わりにハチミツを使ったジャムをご紹介します。
【材料】
- いちご
- ハチミツ
- レモン果汁
作り方は材料をお鍋に入れて煮詰めるだけ。
私は大好きな料理家・榎本美沙さんのレシピを参考に作りました。
いちごを崩さずそのままジャムにするプリザーブドスタイル、ヨーグルトにかけるとボリュームがあって美味しい^^
いちごを煮詰める時に出るアクも捨てずに、炭酸水で割って飲めるのが嬉しい。赤毛のアンの『いちご水』気分で飲んでいます(赤毛のアンは厳密にはラズベリーですが)。
②チアシードを使ったジャム
砂糖もハチミツも不使用。チアシードのとろみを利用して、ジャムっぽさを出します。
【材料】
- いちご:2カップ
- レモン汁:大さじ1
- チアシード:大さじ1くらい
※ホワイトチアシードがおすすめ
【作り方】
- いちごをマッシャーで潰す
- レモン汁とチアシードを混ぜる
上の写真は桃です(笑)。
お好みでチアシードを減らしたり増やしたりして、固さを調節してみて下さいね。
ちなみにチアシードはホワイトチアシードがおすすめ。白い方が目立たず、できあがりがキレイだと思います^^
北米で人気のフリーザージャムの作り方【甘さ控えめのレシピ】
フリーザージャムとは?
北米で人気のフリーザージャムをご紹介します。
【フリーザージャム(Freezer Jam)とは?】
潰したフルーツに『フリーザージャム用のペクチン』を混ぜて作るジャム。冷凍庫で保存し、保存期間は約1年。
火を通さないため、フルーツの鮮やかな色やフレッシュな味がそのまま残るのが特徴。
フリーザージャム用のペクチンは、アメリカやカナダではスーパーで購入可能。値段は1袋3ドル弱、できあがりは250mlの瓶で5個くらいです。
加熱したジャムと比べると、色の鮮やかさが全然ちがいます。
テーブルがパッと明るくなるほど。
ちなみに所定のレシピ通りに作ったら甘すぎたので、自分流にアレンジして作っています。砂糖の量が多い方が日持ちすると思いますが、そのへんはお好みで。
材料と作り方
フリーザージャムの材料はこちら。
【材料】
- フリーザージャム用ペクチン:1袋
- いちご:4カップ
- ラズベリー:1カップ
- 砂糖:半カップ
- レモン汁:大さじ6
ちなみに所定の材料は、フルーツ4カップに対して砂糖1カップ半でした。
いちごにラズベリーをミックスすると、ほどよい酸味が出ておいしいです。ラズベリーにはペクチンが多く含まれているため一石二鳥。
逆にいちごだけで作ると、まろやかな甘みのジャムになりました^^
作り方をご紹介します。
火を使わず、フルーツを潰して混ぜるだけなので本当に簡単&楽チンです。
①洗ったフルーツをマッシャーで潰して砂糖を混ぜる。
②フリーザージャム用ペクチンを少しずつ混ぜる。
※ペクチンは混ぜながらすこーーーしずつ加えるのがコツ。いっぺんに加えるとダマになるのでご注意を。
③消毒した瓶に詰めてできあがり。
※満タンに詰めると冷凍保存中に瓶が割れる危険性があります。瓶の入り口に2cmくらい余裕を持たせましょう。
【保存期間は?】
フリーザージャム用ペクチンに書かれている所定の量で作った場合、冷凍保存で約1年と書かれています。
ただし私のレシピはフルーツの量を増やし砂糖を減らしているため、1年は持たないと思います。早めに食べ切るようにして下さいね^^
保存瓶
北米で売られている保存瓶のフタは、フタ部分と締める部分が別々になっています。
通常はジャムを詰めた後にフタをし、瓶ごと煮込んで密封するのが一般的です(canning, sealing a jam jarと呼ばれる)。
フリーザージャムの場合、ジャムを煮込む工程がないため煮込んで密封することができません。
私はそのままフタをして冷凍しています。瓶ごと煮込んでフタ部分をペコッとヘコませる『密封』の工程はしていません。
※瓶は事前にきちんと熱湯消毒して下さいね^^
食べ方
フリーザージャムのおすすめの食べ方は2つ。
- 解凍してヨーグルトのおともに
- 凍ったまま削ってシャーベットで
フリーザージャムは冷凍してもカチカチにはなりません。
凍ったまま削ってシャーベットのように食べても、すごくおいしいのでおすすめ。
解凍したジャムも、火を通していないおかげでフルーツのジューシーさが残っていて、するする食べられるおいしさですよ^^
まとめに
佐藤不使用、または甘さ控えめないちごジャムの作り方をご紹介しました。
カナダ移住して以来、びっくりするような甘さのお菓子が多く、砂糖の摂取量をかなり意識するようになりました。
砂糖の量が少ないので(もしくは砂糖なし)、正式には『ジャム』と呼べないかもしれませんが、個人的には『砂糖を大量摂取している』という罪悪感を感じずに済むため、気持ちよく食べられる嬉しいレシピです。
ジャムに限らずお菓子を手作りすることは、自分で砂糖の量を変えられるのもメリットだなと思います。
アメリカ・カナダにお住まいの方は、火を通さないフリーザージャムもおすすめ。ぜひ作ってみて下さいね。