カナダの国旗の意味・由来と歴史!赤い葉っぱ(メープル)はカエデ?

 

カナダの国旗は、またの名を『メープルリーフ・フラッグ(Maple Leaf Flag)』と呼ばれ、メープルの葉っぱがかわいいですよね。

最近は大麻合法化の流れを受けて、メープルの葉っぱの部分がマリファナになっているパロディ画像も見かけますが(笑)

そもそもあの国旗の葉っぱって、カエデなんでしょうか? 国旗の意味や由来を調べていくと、国旗のデザインにまつわる複雑な歴史がありました。

今日は、カナダの国旗についてのあれこれをご紹介していきますね!

 

 

カナダの国旗の由来とは?赤い葉っぱ(メープル)はカエデなの?

カナダの国旗に使われているメープルリーフ。これは、サトウカエデというカエデの一種で、カナダを代表する木です。

例えば、カナダ観光で有名なメープル街道は、ナイアガラからケベックシティまでの全長800kmの観光ルートで、秋の紅葉の季節には世界中から観光客がつめかけます。

また、メープルの木からとれるメープルシロップは、カナダの特産品です。

このように、サトウカエデは紅葉が美しくメープルシロップも採れる、カナダの象徴的な木であることが分かりますね(*´꒳`*)

カナダ東部では、昔はカエデの樹液を食べて冬を生き抜いた時代もあり、厳しい自然の中での暮らしを語る上では欠かせないものとなっています。

国旗にメープルの葉っぱを使用した理由は、1958年に行われた国旗に関する世論調査で、

  • カエデの葉っぱを使って欲しい
  • 新しい国旗を制定して欲しい
  • 他の国の国旗とは全く違うものにして欲しい

等との回答が多かったからなんだそうです。

後述しますが、イギリスの国旗を使っていた時代もあるカナダ。国旗を決める論争では、イギリス国旗のデザインに残すかどうか等々、かなり揉めたんだそうですよー。

 

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カナダの国旗の意味は?

メープル(サトウカエデ)は、単純に『カナダを代表する木=カナダの国旗』なのかなーと思ってたら違いました(笑)

カナダの国旗には、いろんな意味が込められています。

 

セカイエ
メープルリーフの11本のトゲにも意味があるの?
みんな
メープルリーフのトゲの数には、特に意味はないよ!

 

日本語のサイトには『トゲが、カナダ10州と2準州を表している』という説明を多く見かけるのですが、英語でググってみると『特に意味はない』としているサイトが多いようです。

※気になった方は『Canada flag 11 points meaning』で検索してみてくださいね!

けれども、国旗の色・赤と白にはちゃんと意味があるんですよー。

赤と白はカナダのナショナルカラーで、1921年にイギリスのキングジョージ5世によって定められました。赤は勇気と強さ、白は潔白と誠実さを表しています。

また、カナダ国旗の色は、

  • 白い部分が雪
  • 左側の赤い部分が太平洋
  • 右側の赤い部分が大西洋

を表しているとも言われています。

アメリカやイギリスの国旗に比べると、すごくシンプルなカナダの国旗。調べてみると、色にもいろんな意味が込められていているんですね(*´꒳`*)

 

カナダの国旗の歴史を紹介!

国旗の歴史!昔の国旗は全然ちがったよ

カナダの国旗を巡る歴史を簡単にご紹介しますね(*´꒳`*)

カナダの国旗が現在のデザインになったのは、1965年。まだまだ歴史100年にも満たない新しい国旗なんです。

そもそもカナダは、フランスやイギリスの植民地だった歴史があるため、フランス・イギリスの国旗を使っていた過去もあります。

 

セカイエ
カナダが独立したのは、1867年7月1日だよ!

 

現在の国旗に決まるまでは、なんと100年にも及ぶ国旗論争があったんですよ。

簡単に流れをまとめました。

 

16世紀フランス植民地時代

<16世紀フランス植民地時代>

  • 1534年〜1760年前半までフランスの植民地だったカナダは、フランス国旗を使用。
  • ベースのブルーに黄色いゆりの花があしらわれたデザイン。
  • ケベック州の旗は今もこれに似たデザイン。

 

 

17世紀イギリス植民地時代

<17世紀イギリス植民地時代>

  • 1763年に完全にイギリスの植民地になる。
  • イギリスと同じ国旗を使い始める。

 

 

イギリス支配下でカナダ連邦時代

<イギリス統治下カナダ連邦時代>

  • 1867年7月1日、イギリス支配下で自治権を持つカナダ連邦誕生(のちのカナダデー)
  • 1868〜1965年、半分イギリス国旗、半分カナダにまつわるシンボルが入った国旗を使用。
  • 右半分のカナダ部分が何度か変更になった。

 

 

カナダ国旗大論争

※これ、候補のひとつです。これはこれでかわいい(笑)

<カナダ国旗大論争>

  • 1925年、国旗用のデザイン研究を開始するも決定せず。
  • 1946年、全国からデザインが公募されるも決定せず。
  • 1964年、当時のピアソン首相が国旗決定を猛プッシュ。
  • 1965年1月、エリザベス女王2世によって国旗制定宣言。
  • 同年2月、現在の国旗を使用開始。

カナダがフランスやイギリスに統治されていた時代があったなんて、日本ではあまり知られていませんよね。

ましてや、1960年代までイギリス国旗ユニオンジャックが入った国旗を使っていたなんて、信じられません。

平和で穏やかなカナダですが、まだまだ新しい国なんだなと改めて思いました。

 

セカイエ
ちなみに、トロント・ピアソン空港は、国旗決定を猛プッシュしたピアソン首相にちなんで名付けられた空港だよ。

 

『国旗の日』があるよ

さて、カナダには『カナダ国旗の日(National Flag of Canada Day)』があります。

毎年2月15日で、エリザベス女王による国旗制定宣言ののち、国旗が使われ始めた日です。

残念ながら国旗の日は祝日ではないので、会社や学校は通常どおりとなっています。

 

まとめに

カナダの国旗の意味・由来と歴史をご紹介しました。

赤い葉っぱがかわいいメープルは、カエデの一種『サトウカエデ』です
。メープルは本当にそこらじゅうにあるので、カナダ生活には欠かせない存在です。

昔はフランス国旗やイギリス国旗を使っていた過去を持つカナダ。メープルフラッグはまだまだ新しい国旗だということに驚いた方も多いのでは?

カナダに住んでいると、毎日あちこちで国旗を目にします。いろんな歴史や論争があったことを知って、これまで以上に愛着が持てる気がしています(*´꒳`*)

 

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